柴田範幸さんを送る会が5月22日、大阪の帝国ホテルで開かれました。柴田さんは死ぬまで私、要と連合大阪の諍い（いさかい）の調停に努力、腐心されました。連合大阪の幹部は柴田さんの真の偉大さを知らずして、最終的には調停を断り、要が、というより彼らが「連合大阪訴訟」に実質踏み切ったのです。私は、次のような追悼文を書きましたが、一番生臭いものだったと自覚しています。
連合大阪は俺がつくったんじゃ
連合の世界で最後にして唯一の、私の心のよりどころであった柴田さん。連合大阪との諍いの調停ではご苦労をおかけしました。時には厳しい叱責もいただきましたが、総評時代からの後輩の私を慮っての「愛の鞭」と受けとめています。病魔に災いされ、調停は「不調」になりましたが、お亡くなりになられるまで私の訴状等に目を通されて案じておられたことは決して忘れません。「連合大阪は俺がつくったんじゃ」との強烈な自負どおり、柴田さんは連合運動に愛情と誇りをもっておられました。先輩ほどの見識や力はありませんが、分裂の血を流して連合結成に参画してきた私も「連合よ、正しく強かれ」の想いで、労働者と自分のためにもう少しがんばってみます。いま、グローバル競争で万国の労働者は団結できず、国内では「正規対非正規」が構造化し、労働者階級は内と外で一つにまとまりません。先輩の教示を受けられないのがさびしい限りです。 （要 宏輝）